
概要
シリーズ集大成となる高速Cuワイヤボンダ
Cuワイヤ、PCCワイヤ、Agワイヤに対応したマルチワイヤ対応モデルのUpgrade版
ソフトウェアアップグレードにより、装置機能、性能を向上!
- 条件出しアシスト機能の充実で、品種立上げが楽
- モニタリングで装置状態を監視し、安心生産
- 高画質光学系で、認識性アップ
- ボンディング動作の無駄を削減し、UPHアップ
- オプション標準化や便利機能で、使い勝手向上
- 誤操作や異常による破損を防止する、フェールセーフ
特長
- 新機能SimLoop標準搭載
ループ形状の自動最適化とループ形状エディタにより作業時間を短縮
オーバードライブモードによりUPHを約7%向上 - ベアまたはPdコーティングしたCuワイヤに対応
- 不活性ガスの流量設定をデジタル化することにより品種変更時間を短縮
- 安定したイニシャルボール形状を実現するNeo-Spark機能、ファインピッチでのバンプ形成に有効なNeo-Cut機能、ボンド接合プロセスを最適化できるNeo-Step機能を標準搭載
- X、Y、Zモータを一新し高速ボンディング45ms/2mmを実現したプラットフォーム
- ボンディング精度±2.0μm(3σ)を実現
- 最大ボンド荷重1,000gf対応ボンディングヘッドと高剛性トランスデューサの搭載により、QFNやCu太線ワイヤでも高品質な実装
- φ15~50μmまでユニット変更なしで対応可能なEFU電源を搭載
使用例
細い鎖でつなぐ Capillary Wedge Bonding (CWB)
NANDフラッシュメモリは、USBメモリからクラウドサーバまで記録媒体として広く利用されており、大容量化のために多数のダイを重ねてボンディングされる。多段に重ねたダイの信号は、ワイヤボンディングされた金属細線によって伝達される。一般的に、段数分のボンディングとワイヤの切断を繰り返す手間のかかる作業となっており、生産性向上のボトルネックとなっていた。
これに対し新川では、ワイヤの切断を行わず、一気に多段接続を可能にするCapillary Wedge Bonding (CWB)技術を開発した。本技術により、圧倒的はタクト短縮が見込めるため、新川としては広くお客様にご利用頂けるよう、本技術の改善を続けている。

「つなぐ」から「つくる」へ
電子部品製作機器としてのワイヤボンダ
ワイヤボンダは、電気信号を伝えるワイヤをつなぐための装置として活躍しているが、さらなる発展が可能である。
数々の『つなぐ』経験から、ワイヤを自在に操ることが可能となっており、これを活用すれば電子部品の重要なパーツであるコイルの作成などの電子部品制作装置への進化を遂げることができる。たとえば、特定の定数を持つコイルの生成や回路の調整のための補足的なコイルの作成を行える。
新川では、ワイヤボンダ技術をベースとした新たな試みにこれからも挑み続ける。

BIM:Bond Inspection Measurement
(接合ボール位置検出機能)
BIMは、ボンディング後の画像からボンディング位置のずれ量を算出し、ボンディング位置を補正する機能である。ボンディング時の各種変動による位置ズレをリアルタイムに修正し、ボンディング精度の安定化を図る。

FAM :Free Air ball Measurement
(初期ボール自動監視機能)
FAMは、ワイヤボンディングの初期ボール の径や形状をモニタリングすることにより、初期ボール形状を安定化させる新川の独自機能である。検出には、Reference Positioning System (RPS) という、キャピラリ先端位置を撮像する機能を活用している。UTC-5000シリーズの高信頼性ボンディングを支える機能となっている。

プロモーション動画
製品スペック
項目 | 内容 |
---|---|
品名 | ワイヤボンダ |
型式 | UTC-5000NeoCu Super |
ボンディング精度 | ±2.0μm(3σ)当社標準サンプルによる |
ボンディング位置補正 | Shinkawa RPSによるオフセット量ボンディング前確認補正システム (温度検出によるオフセット量補正を併用) |
ボンディングスピード | 45ms/2mmワイヤ(ループコントロールあり。荷重検出モード使用時)当社標準サンプルによる |
ボンディングワイヤ長 | 最大8mm(デバイスの条件により変わる) |
制御分解能分解能 | XYテーブル:0.1μm, Z軸:0.1μm |
振動抑制方式 | Shinkawa NRSによる無反動サーボシステム |
ボンディングエリア | X:±28mm, Y:±43.5mm |
ワイヤ径 | 金線/銅線/Pd被覆銅線/銀線 φ15~50μm(バンプボンディング時はφ15~30μm ) |
ボンド荷重 | 3~1,000gf |
ボンディングワイヤ数 | 最大30,000ワイヤ |
ローダー/アンローダ | フルオートマガジンスタッカ方式(オプションでストッカ方式選択可能) |
ワークサイズ | 幅 20~95mm(キャリアの時は20~93mm) 長さ 95~300mm 厚さ 0.07~2.0mm(ワークの種類により異なる) (ワークの厚さを変更する際、部品変更が必要な場合がある) |
生産管理 | 生産管理画面による稼働率管理他 |
オプション | 通信インタフェース SECS I/SECSII、HSMS、GEM |
駆動源 | 入力電源 単相 AC 100V±5% 50/60Hz (その他の電圧はトランスが必要) 消費電力 約1.3kVA エアー 500kPa(5kgf/cm2)100L/min 真空 -74kPa(-550mmHg)以下(ゲージ圧) |
装置寸法及び質量 | 1,244W × 964D × 2,092H mm 約520kg |
※ 性能改良のため、外観及び仕様の一部を変更することがありますのでご了承下さい。
アップグレード機能対応リスト
Sales Point | Function |
---|---|
Easy Setup | ループ高さ測定機能 (注1):◯ テール破断強度測定機能:◯ テール長さ測定機能:◯ バンプカット設定自動化:◯ 新オーバーハングモード ADVANCE:◯ サイクルタイム測定機能:◯ |
Higher Reliability | メンテナンスモニタ:◯ プロセスモニタ:◯ エラー画像ログ機能:◯ リサージュモニタ:◯ |
UPH UP | 新テールカットモード SLOW-S:◯ 新テールカットモード ADVANCE:◯ 新円スクラブモード:◯ |
Other Improvement | 高解像度鏡筒(注2):◯ サイド照明光量アップ:◯ カゲロウ抑制(NeoCu向け):◯ RPS照明設定自動化:◯ BI検出率改善:◯ FAMピント調節最適化:◯ 3Dループビューア:◯ UI操作性向上、装置運用の柔軟性向上:◯ フェイルセーフ機能:◯ |
※ 注1 Programmable Forcus鏡筒(オプション)選択時
※ 注2 標準鏡筒、Programmable Forcus鏡筒(オプション)何れの場合も選択可能。但し、明るさが異なるため照明値の再設定が必要。